崖っぷちフリーランスのほったらかし投資

収入が不安定なフリーランスが、投資で不安を解消!……予定

トルコ・リラ暴落を数量政策学者の高橋洋一氏が分かりやすく解説してくれていた

トルコ・リラの暴落で、先週は多くの悲鳴を聞くことになりました。

 

「あぁ~、トルコ・リラに突っ込んでいなくてよかったぁ~」なんて、ホッとしている人も多いでしょうね。私もそうです。

 

でも実は、1カ月前に投資再開を思い立ってから、何に、どう投資すべきかを考えていた時期、投資候補として「トルコ・リラのスワップ金利狙い」というのもありました。

 

結局は、リスクが高すぎると判断して、別の通貨で積み立てることにしたのですが、一歩間違えればトルコ・リラに投資していたかもしれません。特に、リスクが顕在化する前の、2~3年前であればなおさらです。

 

ということで、トルコ・リラの価値が、数年前から下落し続けてきた理由はなんだったのか? を考えてみます。

 

■数量政策学者の高橋洋一さんの解説

 

ニッポン放送の『飯田浩司の OK! Cozy Up!(8月15日放送)』というラジオ番組を聞いていると、数量政策学者の高橋洋一さんが、トルコ・リラの下落についてわかりやすく解説していました。

 

高橋さんは、まずトルコとトルコ・リラが、どういう国・通貨なのかを簡単に説いています。

 

「いちおうOECDの中の先進国です。ただしマクロの経済指標を見ると、インフレ率がものすごく高い。でもトルコはインフレ目標国なんです。インフレ目標が“5%±2”だけれど、だいたいいつも10%のインフレ。それくらい金融緩和をしている国なんです」

 

インフレ目標国というのが、どういう意味なのか分かりませんが、金融緩和をしているため、トルコ・リラの総量は多いのだそうです。お札(リラ)をたくさん刷って、市場に出回らせている。そのトルコ・リラの総量が、ドルの増え方よりも大きいと言います。

 

そうであれば、トルコ・リラの価値がどんどん下がるのは当たり前ですよね。

 

「トルコ・リラの総量をドルで割り算するとだいたい為替レートになるので、そういう意味では恒常的なリラ安なんです」

 

そして、トルコ・リラの総量を米ドルで割ってみると……

 

「1ドル=3~4リラ」くらいが適正レートとなるそうです。

 

「でも今は“1ドル=7リラ”くらい。その分だけ、政治的な要因で動いているというふうに見られます」

 

政治的な要因というのは、一昨年のクーデターからだという。

 

2016年7月15日にトルコで同国軍の一部が画策し失敗に終わった政変である。民間人を含め、死者は290人に及んだ。<Wikipediaより>

 

Wikipediaではさらにクーデター未遂の背景として次のことを挙げている。

 

2003年に首相に、2014年に大統領に就任したエルドアン大統領が、好調な経済を背景に支持率を高めつつ、独裁的な傾向を強めていった。

 

トルコは、OECDでは先進国としてカテゴライズされています。そんな国でも、独裁的な人が出てくることに驚きます。

 

そして、独裁色の強い国は、経済的にも軍事的にも不安定なんだなぁと改めて感じます。

 

お札を多く刷っているということで、リラ安じたいは当然な流れ。さらにクーデターが起こったことで、政治的な要因によってリラ安が加速していったということです。

 

「そうした地合がある中で、今回はトランプとエルドアンの間で揉めていますね。それによってリラ安が大きくオーバーシュートしていると見ます」

 

高橋さんによれば、「3割~4割くらい」はオーバーシューティングしている気がするといいます。

 

逆に言えば、政治的な要因、特にトランプ大統領とのいざこざが解決すれば、少なくとも1割くらいは戻してくれるかもしれない。

 

とはいえ、プライドの高いエルドアン大統領ですから、なかなか難しそうです。一方のトランプ大統領とすれば、アメリカの圧倒的な経済力を背景に、一歩も引く必要がありません。

 

特に、今回のいざこざはトルコに拘束されているアメリカ人の牧師が問題となっています。この牧師が、2016年のクーデターに関与されているとして拘束されているのですが、アメリカは、この牧師を解放しろと言っているわけです。

 

なぜ牧師の解放を要求しているかと言えば、トランプ大統領の支持母体である教会が、この牧師と同じ考えなのだそうです。

 

「無実の(?)牧師を解放しろ!」と、トランプ大統領自らが言っているのは、そのためなんですね。これでトルコが解放すれば、秋の中間選挙に向けて、大きなプラス要因になります。選挙までに解放されなくても、経済制裁を初め、トルコに強烈なパンチを繰り出すことで、トランプ大統領はマッチョな姿を演出できるわけです。

 

一方で、エルドアン大統領とすれば、自分の政権転覆を狙ったクーデーターに関与していたと思っているのですから、「牧師憎し!」「意地でも解放するものか!」となるのも当然の気がします。さらに、エルドアン大統領の支持勢力は、彼の対米強行路線にも賛成しているのでしょうから、彼の方から簡単にはトランプ大統領に頭を下げるわけにもいかないでしょう。

 

とはいえ、トルコには全く勝ち目はないわけです。

 

例えば、アメリカともトルコとも関係の良い日本の安倍首相などが、仲介役をかってでるというのも、いいような気がしますけどね。

 

さもなければ、国内の政情不安が激しさを増して、さらにリラ安に拍車がかかることも考えられます。以前からクルド人問題も抱えている国ですから、そうした問題が再燃する可能性もあるでしょう。

 

■今後のトルコ・リラ

 

さて、今後のトルコですが……

 

もし高橋洋一さんの見解が正しければ、牧師が解放されるかも? という情報だけでも、トルコ・リラが反発しそうな気もします……

 

いま書きながら「もしかしたら今が買いどきじゃね?」って思ってしまいました。スワップ金利も凄いことになってるしね。

 

でもね、これだけのリスクを取れるなら、私はリップルとかイーサリアムなどの仮想通貨に投資しますね。あっちも今は下落したばかりのようだし。

 

今だからこそトルコに行って旅行を楽しむ、っていうのが1番お得なような気もします。ニュースにもなっていますが、トルコでブランド品を買い漁ってくるっていうのも良いかもしれないですね。